温暖化が生態系へ及ぼす影響 | 地球温暖化対策プロジェクト~温暖化のメカニズムや生態系への影響・自分で出来る対策

カテゴリ: 温暖化が生態系へ及ぼす影響

地球温暖化の足音ー自然界にもたらす影響

地球温暖化問題、というのは最近しきりと話題になっていますよね。
平均気温が、過去にくらべて1℃上昇する、といった、気温の変化が起こると聞いたことがありませんか?
そして、1℃ぐらいならどうってことないんじゃないの?というイメージをもった方も多いのでは?

でも、気温が1℃あがる、ということは、地球上の距離で表すと、およそ100km南下したのと同じぐらいの変化だと思うとどうですか?
そう思えば驚いてしまいますよね…
東京では、過去から比較すれば、平均気温はおよそ5℃も高くなったのだそうです。
5℃の上昇というと、つまり距離にして500kmの南下です。これは、じつに100年前での鹿児島最南端の気温と同じぐらいなんだそうですよ。
このような具体的な例をあげられると、びっくりしません??

でも、人類は環境の変化に適応することができるものなので、たとえ気温が1℃や2℃変わったところで、生きていくこと自体なにか影響されたり困らないので、あまり実感はわきませんよね。

しかし、人間以外の地球上のさまざまな生物や、植物などにとっては、このぐらいの気温変化といっても、たいへん敏感に影響されるものなんです。
近頃では、寒いはずの日本海で熱帯魚が発見された!とか、本来熱帯に生息しているはずの動植物が、いるはずのないような寒い地域で確認された!なんてニュースもとびこんできます。

また、病原菌の生息地域に、温度変化が与える影響も無視できません。
もともと熱帯地域にしかないはずの病原菌が、いろいろな地帯で生息し、病気が流行してしまうという可能性すらあるんです。

このような、確実に迫り来る「地球温暖化」の足音。
人間が、小さな変化に気づかず環境に慣れたままでいる間に、地球はだんだん変化をつづけ、最後に気づいたときにはもう手遅れ、という事態になっているかも…

「地球温暖化」をすこしでもふせぐのには、今が最も重要なときだ、とさまざまな指摘や研究報告があります。
そのためには、世界の人々がさらに意識して、温暖化緩和策を実行に移さなければならないのではないでしょうか。

北極圏の環境でわかる地球温暖化が進行している度合い

地球温暖化が進行していることが問題になっていますが、北極圏の環境を観察することで、それがはっきりとわかるのだといわれています。

北極というと、広い海をおおっている巨大な氷のイメージがありますが、地球温暖化で気温が上昇したことで、その膨大な氷も、年々溶けて減ってしまっているんです。
とくに、夏には、北極海上の氷の面積は、1970年頃と比較してすら、3/4まで減少してしまっているのです。
1970年というと、まだそれほどの昔でもありません…
これだけ短い期間でも、気温の上昇によって氷の減少がすすんでいることがわかりますよね。

一年中ずっと気温が高くなることで、冬は早く終わり、また、冬が来るのも遅くなっていきます。
すると、北極圏は冬になって氷でおおわれている時間が、毎年どんどん短くなります。

北極圏では、現在夏は2週間ぐらいしかありませんが、二酸化炭素濃度がこのままどんどん増えて、およそ2倍ほどになって地球温暖化が進行することで、氷の量は6割も減少してしまうといわれています。

また、北極圏の環境や、地球温暖化による影響は、北極の野生動物たちの生態や変化を調べることでもわかります。
そこで、WWFでは、衛星をつかってホッキョクグマの追跡調査を行っているそうです。
調査対象は、ホッキョクグマの母グマですが、その母グマを観察すると、連れている子グマの生態も観察することができます。

地球温暖化は、私たち人間や、地球に生存しているあらゆる動植物にとって深刻な影響を与える問題であり、その原因となる温室効果ガスは、人類が生み出し地球温暖化を発生させていることは忘れてはならないことだと思います。
国や企業、そして私たちひとりひとりが、地球温暖化を食い止める対策について真剣に考えて行動し、その結果をすこしでも早く出すようにこころがける必要があるでしょう。

北極圏での地球温暖化による影響ー絶滅の危機にあるホッキョクグマ

地球温暖化が進行すると、その影響は北極圏に大きな打撃をあたえます。
北極圏、ヒマラヤといった高山地帯では、地球温暖化によって気温が上昇する割合が、他の地域とくらべてとても高いといわれています。
つまり、北極圏などでは、地球温暖化の影響が現れやすいといえるでしょう。

第四次報告書(IPCC)によると、20世紀の約100年の間、平均気温はおよそ0.74℃上昇したといわれていますが、これは地球全体の、すべての地区での平均の数字なんです。
地球温暖化の影響が、とくに顕著に現れやすい傾向がある北極圏に限れば、この平均値の2倍以上にもなる、2℃以上の平均気温の上昇がみられるというのです。
そして、驚くべきことに、北極海での海上をおおう氷の厚さが、およそ40%近く減少してしまったという報告があります。

北極圏では、生息している動物たちの生態にも、地球温暖化が与える影響は深刻です。
最近、テレビ番組でよく特集が組まれている「ホッキョクグマ」ですが、いまでは絶滅の危機に瀕しているのです。
ホッキョクグマは、名前のとおり北極圏にだけ生息する動物ですが、これ以上北極圏の気温があがってあたたかくなってしまうと、生きていくことができなくなり、生息数が激減してしまいます。

2万〜2万5千頭の北極圏にいるホッキョクグマたちが、年々減少していっているといわれています。
国際自然連合(IUCN)の調査・報告による、絶滅の危険がある野生動物のリストである「レッドリスト」に、ホッキョクグマの名前も並んでいるのです。

二酸化炭素をはじめとした、人間が排出し続けているさまざまな温室効果ガスは地球温暖化の原因となり、そのため野生動物の絶滅にまでつながるということを忘れてはなりません。
私たちには、温暖化を緩和し、野生生物たちの生態系を守るよう行動しなければならないのです。

地球温暖化が進行することによる、さまざまな生態への影響

地球温暖化が問題とされてから、20年ほどが経ちますが、世界でさまざまな緩和策が考えられ、取り組まれている中でも、まだまだ効果があがっているとは言いにくい状況です。

このまま地球温暖化が進行すれば、2100年には地球の平均気温は現在より最大で4℃も上昇する可能性があるという報告があります。

気象にもすでにさまざまな影響があらわれており、エルニーニョ現象の増加や、豪雨などがみられます。
そして大気温、海水温の上昇は、自然界の環境や、生物の生態系にすでにさまざまな影響を与えています。

気温や水温が変化するため、動植物が本来生息する地域をはなれ、いままで生息していなかったような地域で確認されています。
また、これは大規模な生物の絶滅にもつながる心配があるのです。

北極では、温暖化によって受ける環境変化がとくに深刻なものになりやすく、氷が溶けることは海水面の上昇につながるだけではなく、ホッキョクグマなど北極に生息する生き物の生態にも、大きな打撃を与えています。
氷の面積が減少することで、ホッキョクグマが狩りをできる環境が変化してしまい、体重が減少する傾向がみられるのだそうです。
とくに、メスのホッキョクグマが、子グマを出産するために必要な食糧やエネルギーをじゅうぶん確保できない状況になり、産まれた子グマの生存率がどんどん低下しているという報告もあるのです。

こうして、ホッキョクグマは現在国際自然連合のさだめる絶滅危惧種「レッドリスト」にもリストアップされています。

地球上のさまざまな生態を保護するためにも、今後いっそう地球温暖化を抑制する対策を考え、さまざまな取り組みを続けていくことが必要ですね。

子グマにも問題!?地球温暖化によってホッキョクグマの生態に変化が生じる

地球温暖化が原因で、北極圏での海の、氷の厚さはおよそ40%も減少してしまったという報告があります。
それでは、北極に生息しているホッキョクグマには、氷の減少はどのように影響しているのでしょう?

WWFでは、衛星による調査結果から、ホッキョクグマが生息している最南端であるカナダのハドソン湾で、通常より一週間早く海水が溶けるようになったことで、ホッキョクグマは体重が約10kgも減少し、健康状態も悪化してしまう、ということがわかるそうです。
そして、驚いたことに、ホッキョクグマのメスは、北極圏で気温が1℃高くなることで、22kgも体重が減ってしまうこともあるのだと報告されています。

ホッキョクグマは、春と秋に氷上で狩りをするという習性があるため、かりをする場として氷が減少することで、健康状態に大きな影響があるようです。
ホッキョクグマは、氷の下にひそんで生息しているアザラシを食糧にしていますが、地球温暖化がすすみ北極で夏が長く冬が短くなることで、氷が溶けてしまっている時期が長くなることが原因です。
調査結果では、あきらかに地球温暖化が原因でホッキョクグマが痩せてしまうことがわかっているんです。

ホッキョクグマの、とくにメスが痩せて、栄養不良になってしまうと、産まれてくる子グマにも当然大きな影響を与えてしまいます。
1980年〜1992年にかけて、カナダのハドソン湾で産まれた子グマは、生存率が約44%と、半分以下しか生き延びていないという報告があるのです。

メスグマたちは、冬がやってくると子グマの出産にむけて雪洞に巣ごもりしてすごします。
そして、子グマを産んでからも、春になるまでおよそ100日間も、なにも食べず雪洞で過ごし、子グマに母乳を与え続けなければなりません。
そのためには、それだけたくさんの栄養をたくわえておかねばなりませんよね。

地球温暖化は、ホッキョクグマの出産にとっても大きな問題となるんです。

地球温暖化がもたらす人間社会、そして生態系への大きな影響について

地球温暖化がすすむことで、異常気象などが発生するなどさまざまな問題が起こるといわれています。
気象のみではなく、社会にも、海洋や自然界の生態系にも、そのあたえる影響は大きなものになるでしょう。

海水温や、海洋循環にも、地球温暖化による変化があらわれます。
地球規模の気温上昇にともなって、当然ながら海水の温度もあがります。
通常ではあたたかい海に回遊しているはずの魚が、寒い海に生息するようになったというニュースも、耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そして、このように海水温が上昇することで、海洋生態系が変化したり、気温と同じく水温変動幅も大きくなり、異常な水温低下が増加することなども考えられます。
また、海水温の上昇の影響で、太平洋の熱帯域では、エルニーニョ現象がふえたり、また、海流にも大規模な変化が起こるのではと心配されています。

地球温暖化は、自然環境、生態系へも、強い影響を及ぼすことが考えられます。
例えば、生物の生息する地域が、温度変化によって変わってしまったり、環境への適応によっては、絶滅してしまう生物もあらわれる可能性が高いのです。
また、珊瑚礁の白化や、北上、南下という変化もみられるでしょう。

そして、私たちの身近な社会にも、影響を与えることが考えられます。
大型台風、集中豪雨といった、異常気象が増加することでの社会、経済的な被害をはじめ、気温変化が激しくなることによって、生活環境がおびやかされたり、健康にも影響が出るかもしれません。
また、病原体の生息区域が変動して、マラリアなど感染症の被害が拡大する可能性があります。
さらに、水資源として雪解け水がありますがこれが現象したり、水不足、食糧不足が起こり、難民の増加や、広い規模での移住が必要になることもあります。

温暖化により、農業に影響が出ると、食物が不作になったり、漁業への影響もあるので、食糧難が発生する心配もあるのです。
とくに日本は、食糧の自給率が低く、およそ60%を諸外国からの輸入でまかなっているため、海外で食糧不足がおきたり価格が高騰すると、かんたんに影響を受けてしまいます…

人間社会が、地球温暖化の原因を作り出していることは事実ですが、恐ろしいことに、地球温暖化によってこのような被害を受ける可能性があるのです。